/ posted by yamayoko
50年間リピートさせる方法 ”世界中から注文殺到する商品力”より強いチカラとは?
通販サイトでは売上を作るために様々な要素が重要になってくる。
集客力、販路、サイトデザイン、CRM(顧客関係管理)、そして商品力。
世界中の人々がノドから手が出るほど欲しい商品を仕入れることができれば、
商品力によってそれ自体非常にUX(顧客体験)の高いものなのでリピート客になる可能性はきわめて高い。
しかしそれだけで安心してしまっていては、いつかライバルに追い越されてしまう。
いずれあなたの武器は模倣され(パクられ)、より低い原価で生産されることもある。
あなたの預かり知らぬ所で仕入れルートを開拓され、より良いものを販売されることもある。
元ディズニー担当副社長の著書より学ぶ
ではどうしたら良いのか。
そのヒントになるストーリーを本から見つけたのでご紹介したいと思います。
ヒルトン、マリオットなど25年にわたってホテル業界を経験の後、ディズニーランド・パリの開園に携わり、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート運営担当副社長を10年務めた「リー・コッカレル」氏の著書「小さなサプライズから始めよう。人を喜ばせる39のルール」より引用させて頂く。
#ルール28 顧客のニーズ(必要)だけでなく、ウォンツ(好み)も満たす/ page 166-167
パソコンに不具合が出たと言って、ひとりの女性がサポートセンターに電話をかけてきた。
オペレーターはいくつかの簡単なステップを試させ、何が問題なのか診断しようとしたが、女性はおろおろするばかりで、ちっとも先へ進まない。それでもオペレーターは辛抱強く熱心に相手の話に耳を傾けた。そのうちに、女性の超えがひび割れ、混乱と動揺をきたしていることに気づく。
オペレーターは、抑制の聞いた声で「大丈夫ですか」と優しく尋ねた。すると女性が思いの丈を吐き出した。つい最近大学生の息子を事故で亡くしたばかりだという。これまでパソコンのことはなんでも息子が相談に乗ってくれていたのに、いまはこうして自分で対処しなくてはならず余計につらいのだと・・・・。女性のニーズはパソコンを直してもらうことだったが、ほんとうの意味でのウォンツは、悲しい胸の内を誰かに聞いてもらう事だった。オペレーターはそのことを察し、気の済むまで女性にしゃべらせ続けた。このオペレーターが女性の信頼を勝ち取り、女性がこの会社のサポートサービスを延長したのは言うまでもない。結果として、悲しみにくれる母親に、慰めと安心をもたらしたのだ。
あなたの手がける製品は世界中から注文が殺到するほど良質なものかもしれない。しかし、そこから先の道は二手に分かれている。あなたがニーズを満たすだけで満足したら最後、顧客はライバルに奪い去られる。
そうならないためにも、顧客自身も気づいていないウォンツを探り出し、満たしてあげてほしい。
今回の話ではオペレーターのカスタマーサービスが”商品”となるわけだが、
もし仮に、今回のオペレーターより頭も良く、丁寧、完璧な対応ができるスタッフがいたとして、女性がかのオペレーターを使命することは明らかだろう。
私はディズニーランドで勤めたことはないが、おそらく同様の文化が根付いていることと推測される。(担当副社長の著書にあるストーリーなので当然と言えば当然だが)
“顧客対応はコストだから”という理由で優先順位を下げているだろうか?
また、一方で偽善を行っても意味がないだろうという意見もあるかと思う。
ビジネスとして割り切っている、ということもあるだろう。
大切なのは「誰をどうやって幸せにしたいのか」である。
私の場合はどうか?
未だ、自分を幸せにすることに一生懸命だ。
このブログも、自分の仕事に繋がることを願って書いている。
同時に、このブログがファッションec業界の役に立つ事も願っている。
ゆえに本記事も楽しみながら書かせて頂いている。
本、是非読んでみてください。
Amazon: 小さなサプライズから始めよう: 人を喜ばせる39のルール
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