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「なぜ私が今、このお店でこの商品を買わなくてはならないのですか?」
ファッションEC事業診断 9つのチェックリスト
あなたのお店をの項目で診断できるチェックリストを作成しました。
本記事ではその説明を御紹介しています。
1. 商品や提供するサービスのコンセプトがあるか
「あなたのお店はどんなお店ですか?」
と聞かれた時あなたはなんと答えますか?
答えられる場合、それがあなたのお店らしさなのでそのコンセプトに沿ったサービスを拡充させていきましょう。
答えられない場合、なんのお店なのかあなた自身が理解していないにも関わらずファンが付くと思いますか?
どんな商品をどんなお店で販売していきたいのか、明確に設定しましょう。
コンセプトの作り方についてはこちらの記事で紹介しています。
過去記事:コンセプトの作り方【保存版】
yamayoko.com/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0/182.html
2. 顧客像(ペルソナ)が正しく設定されているか
「あなたのお店のターゲットが何歳でどこに住んでいて何を求めているか明確に設定できていますか?」
もしもあなたのお店が、「私のお店はメンズカジュアルファッションをコーディネートで紹介しているお店です」
だとしたら、最低でも下記項目は設定しましょう。(ペルソナマーケティングと呼ばれる手法)
◯性別:男性
◯年齢:20~30歳 (独身、彼女あり)
◯住まい:関東近郊
◯職業:会社員(インターネット通販関連企業、マーケティング担当)
◯年収:200〜400万円
◯趣味:山登り
◯友達:会社の友達か、趣味友達が主
◯ライフスタイル:とにかく忙しく、平日は仕事〜家の往復のみ。 週末はその分外に出かけることが多い。
買い物にかける時間がないのでネット通販で買うことがメイン。
たまに気分転換にお店にも足を運ぶ
◯ファッション:カジュアルファッション(古着も着こなす)
◯お買い物エリア:都内(渋谷、原宿、下北沢、中目黒)、ネット通販、ヤフーオークション
◯ファッションに関する不満:お金はある程度のあるのだが、買い物に行く時間がない。
ネット通販で良いものが見つかればすぐ買うが、値段もデザインも納得いくものはすぐに見つからないので
買いたいのに買えない。「自分の好みにぴったりのファッション通販サイトでそんなに高くないお店があったらいいのになあ」
ペルソナが決まると自然と取るべき戦略、デザインは何色にすべきか、広告はどこに出すべきか、
そして「彼をどうやって幸せにするか」が決まってきます。
顧客のイメージが出来ていないと、判断軸がないのでやみくもに広告を打つより他ありません。
3. プロジェクトメンバー構成
「あなたのお店はどんなファッションが好きな人達で構成されていますか?」
メンズカジュアルファッションのネット通販を、40代の女性に運営させても顧客に刺さる施策を打つことは出来ません。
必ず扱う商材について詳しい人をメンバーに入れましょう。
その他、NGなメンバー構成については別記事で紹介しているので詳しくはこちらを参考に
過去記事:ファッションECサイトの”やってはいけない”
yamayoko.com/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3ec/528.html
4. リピート率
「あなたのお店でお買い物した結果、すごく喜んでくれる方は何パーセントいますか?」
顧客満足を生むサービス、商品を提供できていればリピート率は30%を超えます。
その満足とは様々な切り口で生み出されます。
また、通販を成長させる上でリピート率が最も重要な指標になるので心してチェックしましょう。
◯商品自体の魅力
良い商品を、適切な価格で提供することができれば当然喜んでくれます。
また、唯一商品(サービス)の提供もリピート率に影響します。
◯他店より魅力的な付加価値
いくつか差別化のポイントになる例を御紹介。
・ポイントプログラム
・送料無料
・返品可能
・唯一商品の提供
・配送梱包
・カスタマーサポート
◯サイトの見やすさ、使いやすさ
店内が見やすく商品が探しやすい、商品の魅力も良く伝わる画像で詳しい説明が
書いてある。
そしてサイトの表示速度が早いことも重要です。
5. サイト表示速度
「あなたのお店のドアはオープンしていますか?」
良い商品、良いサービスは使ってもらって初めて伝えることができます。
しかし表示速度が遅くてはサービス提供することができません。
サイト表示速度はGT Metrixなどで分析できるので、改善していきましょう。
サイト表示速度チェックツール:Gt metrix.com
gtmetrix.com/
6. デザイン
「初めて見た人はあなたのお店がどんなサービスをしてくれるのか気付いてくれますか?」
広告や検索経由などで訪れた一見さんに対して、お店が何屋さんなのかデザインで伝える必要があります。
通りかかったお店の外観を見て「ここは私じゃないな・・・」「このお店いい感じ!」とデザインで判断していますよね。
初見の方へはどんなお店なのか。
リピーターにはもっとファンになってもらうための表現が必要です。
7. サイトへの訪問者数
「1日何人のお客さんがあなたのお店を見ていますか?」
一生懸命サービスしているのになかなか伸びない。
1日に1000名しかお店に来ていないのに月商1億円を目指していては
いつになるか分かりません。
また、リピート率や直帰率などのユーザーインターフェース改善は
少ない数字で行っても精度がでません。
まずは訪問者数が増えるような設計、または広告出稿が必要です。
理想はコンセプトに沿った、ペルソナにとって喜ばれるコンテンツをブログ等で
継続的に配信。そのメディアのファンが顧客へとステップアップしていくストーリーが理想的です。
そのストーリーにドライブをかけるための広告出稿も有効です。
8. 競合他社に対する優位性
「なぜ私が”今”、”このお店”で”この商品”を買わなくてはならないのですか?」
という質問に答えることができますか?
かつては実店舗しかありませんでしたので、そのお店にいる”今”買うことで”今すぐ”その商品が手に入るという
唯一性がありました。
しかしネット通販が普及してきた現代ではあなたが販売するのとまったく同じ商品を取り扱うお店も少なくありません。
下記は他のA店とあなたのお店を比較した例です。先にあげた
◯A店
商品価格:10,000円
在庫:あり
送料:500円
決済手段:クレジットカード、代引、コンビニ決済、銀行振込
返品:不可能
ポイント:10%還元
その他:なし
◯あなたのお店
商品価格:10,000円
在庫:あり
送料:700円
決済手段:クレジットカード、代引、コンビニ決済、銀行振込
返品:可能
ポイント:なし
その他:購入商品に合う別の商品をコーディネートでご紹介。以降毎月コーディネートを御紹介
9. ユーザーインターフェース
「あなたのお店が使いにくいという理由で帰っていませんか?」
サイトが遅い、欲しい商品が見つからない(どこに何があるかわかりづらい)、会員登録項目が多い、決済フローが複雑等によって見込み客を離脱させていませんか?
設定したペルソナにとって丁寧なお店作りをすることが大切です。
改善する際には必ずabテストを行いましょう。
お客さんにとって良いと思って変えたレイアウトが、逆効果を生んでしまうことが良くあります。
仮説を立てたら必ず検証ができる状態で変えなければ意味がありません。
abテストに必要なツールは別記事にて紹介しているので詳しくはこちらを参考にしてください。
過去記事:アパレル事業責任者必見の無料/有料Webツールまとめ
yamayoko.com/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3ec/463.html
以上、9つの質問に答えてみて頂きたい。
正解はお店ごとに様々だが、いずれもお店のコンセプトに合わせて判断して頂きたい。