/ posted by yamayoko
本物のマーケターとは?
こんにちは。
今日は「そもそもマーケターとは?」という点に立ち戻ります。
ここに書いてあることはアパレルマーケターの皆さんも是非気に留めて頂きたいと思っています。
正直私もできておらず、耳が痛い方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、共有と自戒の念も込めてご紹介いたします。
また、以下記事を踏まえ、本来マーケターが何をすべきかをまとめています。
「ドラッカー「あなたの仕事は顧客の創造」マーケターが全て台無しにした。」
ROAS(費用対効果)を計算することだけがマーケターの仕事ではありません
昨今ファッションec業界でマーケターの仕事が「費用対効果を出す」に終始してしまっている印象があります。
また、コスメ通販では当たり前のLTV(生涯価値)を考慮した計算がされていないことが多く、短期的なROASばかり追いかけてしまっています。
例えば10客のうち1客はロイヤル顧客へと成長してくれる確率が存在していて、これが平均3年間で100万円使ってくれる可能性があるはずですが、これは一切考慮しないといった状態です。
それは、マーケター自身にも問題はあると思いますが、組織的がこれをさせているようにも思えます。
以下引用です。
「マーケティング=広告&宣伝」、すべてKPIやコンバージョン率で管理され、効果がでなければ一ヶ月で中止という感じで、どうしても長期的な観点でマーケティングし、新しい市場を創造するということができていません。
ひたすら刈り取っているだけでは、いずれ刈り取れる畑がなくなってしまいます。
刈り取り始めは右肩に上がっているように見えますが、頂点を越えた後はいずれは右肩に下がって行きます。
(本質的なマーケティングをさぼっていることが前提)
かつて、「ROASなんてものは欠陥指標だから見てない」とおっしゃられる某社に出会い衝撃を受けたものですが、この企業が伸びていることからマーケティングの本質を理解されているかもしれないなあと改めて思った次第です。
ではマーケターとして何をすべきか?
「自社製品が消費者の生活を豊にする」、このストーリーを「作ること」、「実現すること」、「それを伝えること」です。
かつて感覚だけでマーケティングを行っていた時代から、現在ではあらゆる施策のデータ分析が可能な世の中になっています。
マーケティング部は本来、自社の製品と消費者とのコミュニケーションストーリーを組み立て、この反応をみてPDCAを繰り返しながら自社の商品が消費者に喜んで頂けるものへと調整していくことが大切な仕事です。
以下引用です。
「なんでメットライフがスヌーピーを使うと思う?保険というもの事態がものすごく退屈だからだ。どんなビジネスだってそうさ。」
「ストーリーを付加価値にすることがものすごく大事なんだ。タイムマシーンがあって、1968年に戻ったとしよう。それでペットボトルの水を3ドルで売ろうとする。その時代の人は何て言うと思う?Get the f**k out from here!! (消え失せろ!!)」
水は水でもアルプスの麓から湧き出る水とか、消費者が体の中に入れたくなるような付加価値の高いストーリーを考えることで、ペットボトルの水でも3ドルで売れますし、ゲリーさんはいわく、基本的にビジネスというものは退屈で、それをどれだけ面白く伝えられるかがすべてなんだそうです。
改めて、マーケティングとは?
以下はwikipediaから引用。
10,000円の広告を打って、15,000円を回収することではないのです。
マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。 また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。
広告出稿する先を選ぶことよりも、ロイヤル顧客へとランクアップしてくれる確率をあげようとしたり、10年間買い物してくれる人を育てすること。
また、これらは数字で見ていく必要があります。
洋服屋さんに必要なこと
日本一売れるメーカー、通販サイトになるために必要なことは上手な広告出稿ではないのです。
良い製品、良いサービス、良いコミュニケーション方法を確立し、これの仮説検証をデータを元に繰り返し続けることです。
また、このデータを見るという能力は通販事業部のみ成長してしまっているように思えますが、
本来はブランド事業部こそデータ分析、ツール等、IT武装を行うべきです。
定性的な能力と定量的な能力を併せ持つこと(またはチームを構成すること)が成長の近道です。
trendalyticsレベルのものまで使わないにせよ、Googleトレンドぐらい使ってほしい。
データを簡単に取得することができる通販サイトに、売れ残りばかりを置いているようでは先が思いやられます。
倒産が相次ぐアパレル業界ですが、今後、生き残る企業/死ぬ企業との分岐はここにあるのではないでしょうか。